World

Prologue

昔々、世界〈オルドノイエ〉には緑豊かな大地が広がっていた。
木々が生い茂り、花が笑い、鳥が歌う。
生命が住むには楽園のような場所。

そんな世界に住んでいながらも、
「ヒト｣だけは唯一、
より強大な力を欲し、争いを繰り返すばかりであった。

それから時は経ち…

豊かだった世界は荒廃し、人々は無駄な争いをやめた。

決して豊かとはいえない生活を送っていたが、
手を取り合い、日々楽しく、平和に生きることを選んだ。

そんな平和な日々が、
音を立てて崩れていく。

ただ、守りたかったんだ…
ただ、愛していたんだ…
ただ…

止まっていた運命の輪が、回り始める。

■オルドノイエ
昔は緑が豊かだったこの世界。
今ではすっかり荒廃してしまっている。
荒れ果てた地を耕そうにも、魔物が襲ってきてなかなか手が出せない状態。

■アッシュたちの村
アッシュが生まれ育った村。
世界でも有数のまだ緑が豊かな場所。
ちなみにここの特産物はみんな大好きレッドハニー。

■アンセクト
荒れ果てた大地に生息している。
虫のような姿をしているが、大きさはヒトと同じぐらいある。

■アッシュ
寡黙な青年。
仲間意識が強く、正義感が強い。故に暴走するときもしばしば。
目的のために手段は選ばないタイプ。
両親が他界したあとは、隣に住んでいるおじさんとおばさんによく面倒を見てもらっている。

■エニス
アッシュの村に住んでいた医者の娘。
明るく、花が大好きな心優しい女の子。
自身も両親が他界しているので、同じような境遇のアッシュに世話をかけている。
アッシュの姉のような存在。

■レオニス
妹と2人で住んでいた。
しかし、アンセクトが村に襲いかかってきたため、妹を目の前で亡くしてしまう。
失意のあまり妹の持っていた人形を妹本人だと思い込むようになる。

■ローズ
わずか9歳の女の子。
1人で歩いているところ、アッシュたちに出会い、アッシュに惹かれて共に旅を始める。
極度の潔癖症で、自分が綺麗だと思ったもの以外は認めたくない。
その結果、周りの人もよく巻き込まれてしまう。
ちなみにレオニスのことはものすごく軽蔑している。